レッドリスト

2018年09月17日

今週も、2日続けて鶏カツ鳥活。

バードライフアドバイザー2級に受かり何が良かったって、
さらにいろいろな鳥勉セミナーが受けられることです。
(あ、過去日記はまだ受験までしか書いてませんが、
 無事受かりました)
開催のお知らせも来るようになったし、
2級限定のセミナーも少なくない。

中でもこのテーマは、
当初は今年始め、愛媛でしか講座がなく、
愛媛まで受けに行こうと思ったほどでした。
(神奈川ですでに申し込んでいた別セミナーが
 同日程だったため断念)
その時に、ぜひぜひ東京でもやってほしい、と、
TSUBASAの松本代表にお願いしていました。
その後、見落としていましたが名古屋で行われ
(7/14だったとか。我が家はインスタで動画ラッシュの頃)、
今回ようやく東京開催となりました。

実は、今回は2級持ち限定ではなく、
2級の人は先行予約ができ、100席のうち残り枠は
誰でも予約できるセミナーでした(有料)。
ただ、結果的にはほとんど残らなかったようです。
なのに、キャンセルも出たようで、
最終的に空き席も10かそこらはあった模様。
本っ当にもったいない!

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PBFDは、サーコウイルスによる感染症。
発症すると、羽毛やくちばしの異常と免疫不全を起こし、
細菌感染や他の疾病にかかり命を落とすことが多い。
感染力最強なのに特効薬がなく、不治の病と思われている。
(実際には、陰転している例も)

講師は、愛媛在住の、鳥のお仕事をしているわけではない、
一般の飼い主さん(BLA2級所持)。
フルタイム仕事を持つ女性です。
(かなりの責任あるお立場やお仕事と想像しました)
朝3時起きで、とんぼ帰りの日程。
(鳥さんは留守番だけど4時に起こされ、おかんむり)
2013年に迎えたヨウム(大型インコ)アキちゃんが、
ショップで陰性確認済の書類をもらっていたのに、
幼鳥時お迎え健診でPBFD陽性がわかり、
9か月の闘病、陰性が出てさらに8か月の検査で、
『隠転』となった、飼い主さんです。

2013.3 専門誌に広告も載る鳥専門ショップで出会う
 〃 5上旬 挿し餌が2回になるのを待ち、迎える
 〃 5中旬 念のため受けた検査で陽性判明
 〃 7初旬 療養開始
 :
 :
2014.2 検査結果陰性 その後2か月おきに4回検査
 〃 10 8か月5回の検査陰性により、陰転との診断

・先住コザクラ(小型インコ)がいた
・一軒家。鳥の世話ができる家族はいない
・コザクラを2階、アキちゃんを1階の部屋に隔離
・空気が循環しないよう、換気システムは2年間OFF
・全て、アキちゃん専用のものを買い揃えた
 エアコン、空気清浄機、洗濯機、消毒薬噴霧器、時計、
 掃除機、アクリルケース、保温機とサーモスタット、
 1羽でいる時間が長いのでアキちゃん用テレビ、
 UVライト、温度湿度計
・お世話用の服、上から下・靴下までを6組
 (朝・昼・晩用。都度着替え、終わったらすぐ洗う) 
・お世話はいつもコザクラが先。アキちゃん後。
 それでも接触したらシャワーに直行。髪から全て洗う。
 冬は辛かった。全身カサカサになった。

初めに「陽性」の電話を病院から受けた時、
「負担を考えると、ショップに返すことを勧める」
と言われたそう。
返したらどうなるのか、恐る恐るお店に聞いた。
珍しいことではないので隔離施設がある。
(生きる世話はするが)密接な世話はしない。
→これからいろいろなことを覚え経験する幼鳥。
 もう家族。そんなことはできない。

どうしたらいいのか困って、TSUBASAに電話してみた。
「でもお電話くださったってことは、
 飼い主さんがアキちゃんをお世話していきたいと
 思ったからですよね?」
と言われた時の気持ち。

消毒、消毒、消毒、に明け暮れる日々。
仕事にかける全力を100としたら、
家では200のエネルギーが要った。
高速道路で片道2時間の病院
(注射を怖がるようになり3度目からは飲み薬に)、
効くかどうかわからないインターフェロン治療。
クタクタのボロボロに消耗する日々。
でも、食の細いアキちゃんがたくさん食べてくれると、
嬉しくて飼い主エネルギー満タンに。

症状で、羽根の色素異常というのがあるが、
本来、しっぽにしか出ないはずの赤が
体に出てきたのを見つけた時。
「負け」と宣告された気がした。
あの時ばかりは、シャワーの中で泣いた。
その気持ちは忘れられないこと。

見た目元気でも、いつ急死してもおかしくない。
ドアを開ける時、鳴き声がしない時、
ケージの底で冷たくなっている姿を毎回覚悟したこと。
PBFDのブログで『○○ちゃんおはよう』というのがある
(偶然、Lisa も読者登録していました)。
今日も生きてくれておはようと言えることが、
幸せだからだ。その気持ちはよくわかること。

初めは、「何が何でも陰転させる!」と思っていた。
次第に、たとえいつ亡くなることになっても、
「今日も一日楽しかった」と思って旅立てるよう、
自分も、お世話に悔いが残らないよう、
という気持ちになったこと。

とはいえ、本当に限界で、
良かれと思って「5年で陰転」の話を聞かされた時、
精神的にも肉体的にも、自分は5年も続けられない、
と思ってショックを受けたこと。

理解者だと思っていた鳥友さんに、
「(鳥飼い主の集まりに)来ないよね?来ないでね」
と言われたこと。
(PBFDっ子の飼い主ほど、むしろ徹底しているもの。
 Lisa が別のPBFD飼い主さんに聞いた話では、
 PBFDっ子は免疫低下しているわけだから、
 逆に、何かもらってくるほうも怖い、
 簡単に感染してしまうから、とのこと。

ショップに、交換以外の責任を問うのは難しい。
潜伏期間(2週間~数年)を考えると、
当初の検査書が嘘とも言い切れない。
本国、輸送中、飛行機の貨物室、ショップ、
どこでウイルスに暴露したかわからない。
飛行機の貨物室は、鳥以外の動物もいる。

「ショップに返したほうが……」という意味、
実際に自宅闘病を経験した今ならわかる。
自宅で看病できるかどうかは、
ケースバイケースとしかいえない。
ショップに返す人を責めることはできない。
(かといって、返すことを勧めるわけではない)

―――こういったお話を、
時に涙をこらえ、声が詰まったりもする中で話され、
90人の受講生も、もらい泣きでぐちゃぐちゃ。

この飼い主さんの強みだった(とLisaが思う)のは、
英語で高等教育を受けるくらいの、英語の使い手であり、
海外の文献をあたったり、
ピンポイントで、PBFDのヨウムを扱った獣医師に
問い合わせができたり、
用品も個人輸入したりできていたこと。

真面目で、理性的な分析ができたこと。
(だからこそ苦しんだともいえます)

隔離にとれるお部屋があったこと。

それと、1年5か月(正味9か月)で陰転というのは、
ラッキーな部類に入るのではないかと思います。
「何が効いた」と言える状況ではないので、
ラッキーと書きますが、
徹底的な対処のたまものだったかもしれません。

PBFDは、3歳以下が感染しやすく、
1歳以下の幼鳥は特に危険。

陰転する例もあるけれど、発症して時間が経つと
回復困難とも言われる。

2016年12月のCAP!祭、真田先生の講演では、
3歳以上の陰転は困難といっていたと思います。

こういう話を聞くとなおさら、
幼鳥時や少なくとも3歳までに
1度も検査を受けないことの危険性を感じます。
治る可能性を奪っている恐れもあるわけで。
(他の疾患もそうですよ)

アメリカでは、PBFDは安楽死なのだそうです。

『自分の鳥がPBFD陽性と知るまでは他人事』
PBFDっ子飼い主さんの声という資料中にあった一文。
自分がそうだったという意味なのか、
世の中ほとんどが、という意味なのか、
おそらく両方なのでは、と思います。
その感覚、よくわかります。
(Lisa のわかる分野で言えば、
 迷子もそう、がんもそうです)
PBFD闘病ブログを、読者登録していながら
そんなには読んでいなかった Lisa も、
今回のセミナー、満席だったはずが空席があったのも、
「ひとごと」の始まりなのかもしれません。

Lisa が主催する(した)鳥連れ会や預かる鳥さんは、
同居全羽でのPBFD陰性&クラミジア陰性で、
なおかつ検査後~開催当日に、
「同居全羽でそれを満たす」以外の鳥さんに未対面、が必須。
けど、同じ認識だとばかり思っていた人に、
「そんなこと言ったら、
 (検査を受けた)プチポワちゃんと●●ちゃんくらいしか
 行けないよー^^」
と、ニッコリ言われ、唖然としたことがあります。
強烈な違和感だけで、その時は返す言葉もありませんでした。

今なら、言葉にできます。
(え、検査、誰でも受けられたよ。
 半年前にお知らせしたから、どんな予約困難病院でも。
 費用は1羽1万5千円くらい。安いとはいえないけど、
 飲み代や美容&ファッション代はもっとするんじゃ?
 感染したら、させたら、取り返しがつかないよ)

その人は今、鳥含む動物を扱うお仕事の事業主。
表向きは「病気が怖いから預かりはしない」らしいけど、
例外が多すぎて、中にはろくに病院に行く習慣のない子も。
……怖っ!

それと、SNSやなんやで見かける鳥連れ会も時折、
検診や年齢の規定が大丈夫か?と思うものもあります。

又聞きの話では、
「特効薬がない=治らない」と決めつけて、
「どうせ治らないんだから、陽性陰性を知る必要はない」
と言う人までいるとか。
じゃあその飼い主さんも鳥さんも、
金輪際他の鳥さんにも飼い主さんにも接触しない、
アルムおんじでも不十分なような孤立した暮らしでも
するのでしょうか? できないはずです。
できない以上、ウイルスを撒き散らし続けて、
他の子を感染させているかもしれないわけでしょ?
(あくまで、意識の低い飼い主さん宅の話であり
 適切に看病している飼い主さんは、
 世の中にサーコウイルスを撒き散らしてはいないと思う)

この講義は、
・PBFDの薬の開発を、主治医に訴えてほしい。
 1つの小石の波紋が、やがて大きな波になる。
・お迎えしたら必ず、様子がおかしかったらすぐに、
 検査すること。
という言葉で締めくくられました。

(質問したいこともいくつもあったのだけれど、
 今日のところは、クリアになっていません)

     ◇     ◇     ◇

次の講義は、レッドリストやワシントン条約の話。
TSUBASAの涌井さんは、少女のような若々しさでいながら、
どんどんお話が上手になられる。すばらしい講師さん。
教わった方法で検索してみたら……

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EX 絶滅
EW 野生絶滅
CR 絶滅危惧ⅠA類
EN 絶滅危惧ⅠB類
VU 絶滅危惧Ⅱ類
NT 準絶滅危惧
LC 軽度懸念
マメルリハがレッドリストLCって、知ってました?
(T-T)

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昨日入手したダンゴムシにさっそく乗れたプチ。

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ポワも。
新しいものに慣れる時間がどんどん早くなっています。
こんなグロなのであっても(^^;)

新しいフォージング器も、半日でクリアしていました。
その話は、またー。


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